平成15年8月23日
第1回
あばしり高齢者介護勉強会 要旨メモ
開催日時 平成15年8月19日(火) 11時30分〜13時30分
開催場所 網走セントラルホテル 2階 潮騒
参加者 桑野真行、杉村肇、中嶋賢一、益村真、水谷洋一、渡邊利明、石丸司
(以下敬称略)
1、開会
挨拶(石丸)
2、趣旨説明
水谷より、本勉強会(以下本会)の設立趣旨について以下の説明があった。
本会は、網走のこれからの介護福祉とまちづくりについて幅広い見地から検討すべく、社会福祉法人網走福祉協会の石丸京子理事長の呼びかけにより、福祉事業者、経済界、行政、議会から参集し、本日に至った。
具体的には、北網圏域市町村及び網走支庁の調整会議において、網走市では平成18年度を整備年度として特別養護老人ホーム(以下特養)50床の増床が決定された。
今後ますます厳しくなる特養整備環境と10年〜15年先の網走市の高齢者介護・福祉やまちづくりのあり方を思い描くとき、この絶好の機会を捉え、後ほど説明のある国が示す新たな特養整備の方針である小規模多機能型特養を市内に分散整備することが、非常に有益かつ魅力的な選択肢であり、網走市での実現に向けた実質的な検討、協議を迅速に進めることが必要であるとの判断に至った。
一方、従来手法を踏襲し現存する呼人の特養レインボーハイツに50床を増築する案については、施設整備資金等の観点から選択肢の一つとして同時進行させ比較検討することも必要である。
さらに、網走市の住宅政策推進の観点からも検討がなされることが重要である。すなわち、今後増加することが確実な独居または夫婦世帯の高齢者が、住み慣れた網走で、いかに安心して暮らしていけるかを住居とそこを取り巻く地域の整備を通して支援していかなければならない。
これらのことから本研究会は、単にレインボーハイツの特養増床事業計画を協議する場ではなく、特養50床増床を絶好の足場として老いることに希望のある街としての網走づくりに寄与する具体的な政策提言をする場としたい。
3、資料説明(別紙資料)
石丸より厚生労働省老健局中村局長の私的研究会である高齢者介護研究会の報告書「2015年の高齢者介護」〜高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて〜の内容説明。
4、今後の進め方
1)開催内容について
・協議内容
小規模多機能型特養を網走市内に分散整備する基本計画の作成。
・協議日程
平成16年2月末に提言書をまとめ、大場脩網走市長へ提出する。
平成16年3月末をもって本研究会は終了する。
・役割分担
参加者の合議により以下の通り決定した。
委員長 中嶋賢一
座 長 水谷洋一
事務局長 石丸司
事務局
099-2421 網走市呼人341番地4
社会福祉法人網走福祉協会 レインボーハイツ
電話0152-48-2271 FAX0152-48-2755
e mail BBB01AEJ@wamnet.wam.go.jp
担当 石丸 近藤
2)開催頻度について
月1回程度とし、必要に応じて随時開催。
3)会費について
原則不要(必要時は事務局から連絡)
4)論点の整理と次回の研究報告事項
目標 平成18年度に網走市に小規模多機能型特養を数箇所整備する。
目標に対する課題と論点
・制 度
担当 渡邊 増床分50床の小規模分散整備の可能性
担当 桑野 市営住宅等既存施設の活用の可能性
担当 桑野 市営住宅等との一体整備の可能性
・整備資金
担当 渡邊 厚生労働省の施設整備補助事業に基づく算定
分散型と呼人50床増築型の2種
担当 桑野 国土交通省の住宅整備事業
公営住宅、高齢者優良賃貸住宅等と福祉施設一体整備
担当 石丸 国以外の民間補助事業の精査
・施設運営
担当 石丸 小規模多機能分散施設と呼人50床の比較検討
運営費シミュレーション
利用者サービスに及ぼす長所と短所
5、次回開催予定
平成15年9月24日(水)13時30分〜 エコセンター 2階 会議室A
6、閉会
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平成15年10月3日
第2回
あばしり高齢者介護勉強会 要旨メモ
開催日時 平成15年9月24日(水) 18時00分〜20時00分
開催場所 オホーツク・文化交流センター 2階 会議室A
参加者 桑野真行、杉村肇、中嶋賢一、益村真、水谷洋一、渡邊利明、石丸司
(以下敬称略)
1、開会
2、委員長挨拶
中嶋委員長より、本勉強会の趣旨確認等。
3、前回の内容確認
◎本勉強会の目標
平成18年度に網走市に小規模多機能分散型特別養護老人ホームを整備する。
整備にあたっては、将来の網走における「まちづくり」「安心して暮らせる地域づくり」の観点に立ち、施設の立地、建物の新設及び既存公共施設整備や、介護内容等の運営を含め論議を深める。
◎スケジュール
月1回程度開催する。
平成16年2月末に本勉強会の提言書をまとめて大場脩網走市長に提案する。
◎組織役割
委員長 中嶋賢一、座長 水谷洋一、事務局長石丸司。
◎その他
名簿の確認等
4、報告事項
なし
5、協議検討
前回の論点整理に基づく協議検討。
水谷座長から各論点について担当者から説明を求め、その後一括協議された。
(1)制度(担当;渡邊、桑野)の説明
1)厚生労働省関係の制度について(渡邊)
別添資料にもとづき、【制度】増床分50床の小規模分散整備の可能性について下記の報告がなされた。
現状の制度では、同一の特養を複数に分散整備することはできないため、分散するとすれば、同一法人が個別に新たな施設を創設する必要がある。
一方、第1回勉強会で提示された厚生労働省中村老健局長による「高齢者介護研究会報告書」にある小規模多機能分散型特養の制度化について、新聞報道等では、遅くとも2006年度(平成18年度)から運営を開始したいとの情報があること。平成16年度概算要求に、小規模多機能分散型特養の先駆けともいえる「サテライト方式によるディサービスの推進」(いわゆる逆ディサービス)が新規に盛り込まれたこと。また、今後の小規模生活単位型特養(いわゆるユニットケアタイプ)の整備は、準公共的空間を設けるものが優先採択される方針であること。
2)公営住宅の活用、一体整備(桑野)
別添資料にもとづき、特養の既存公営住宅活用、新規市営住宅との一体整備の可能性について下記の報告がなされた。
@市営住宅等既存施設の活用の可能性
・現存する市営住宅の特養活用
結論は困難である。
平成12年に関連法令が改正され、市営住宅を特養に活用することができるようになった。しかし、現実には、対象要件として「公営住宅の本来対象層の入居を阻害しないこと」という要件からみて、既入居者や入居希望者を考慮すると特養への活用は無理であろう。
・他の市有施設の活用
有償利用であれば可能性はある。
この際、利用可能な市有施設の選別、転用における介護保険の設置要件や実際運営上求められる面積要件、賃貸料設定等を十分検討しなければならない。
・民間施設
現在、情報を持ち合わせていない。
A市営住宅との一体整備の可能性
結論は、困難である。
公営住宅法の改正により、平成14年度以降、公営住宅の整備に係る国庫補助対象として、計画戸数100戸以上の建替え、移転では特養、保育所等を併設することが義務付けられた。しかしながら、網走市の中期的な市営住宅整備計画と現有市営住宅の建替え、維持保全見込みから考慮すると、特養との一体整備は難しい。
B高齢者優良賃貸住宅との一体整備の可能性
事業主体があれば可能性はある。
国庫補助金の詳細は別紙資料。また、賃貸住宅には家賃補助による低額家賃設定が可能。
(2)整備資金(渡邊、桑野、石丸)の説明
1)国(厚生労働省)の社会福祉施設整備補助金(渡邊)
別添資料にもとづき、【資金】施設整備補助金の算定(分散型と50床増築型の2種類)について下記の報告がなされた。
@平成15年度ほぼ確定の国の補助基準について
国庫補助基準額は、下記A、B、Cのいずれか低い額の2/3が国、1/3が北海道の補助金となる。
A 補助対象経費の実支出額
B 総事業費から寄附金その他の収入額及び移行時特別積立金額を控除した額
C 定員一人あたりの国庫補助単価による算定額
定員一人あたりの補助基準単価は、今回検討対象としている「小規模生活型」で、特養が410万円/人、短期入所が140万円である。
ただし、小規模生活型では、個人的空間(個室=居室)とこれに付随する居間(準個人的空間)は上記補助金の対象外となるに注意が必要すなわち、上記Bの場合に総事業費の建設費からは、居室面積と準個人的空間であるリビング部分は補助算定外となるので補助対象経費は極めて大きく減算される。
A今後の特養整備は小規模生活型を原則とする。
今回の網走市の計画は、小規模生活型であり、北網圏域のベッド数調整を終え設置認可は、ほぼ可能な状況である。従来は、設置認可と補助金採択はセットで、認可=建築がかのうであった。しかし、現在は設置認可と補助採択は別ものというのが、国と北海道の考え方であり、補助要望はこれから始まる。
B北海道における施設整備方針について
国の整備方針とほぼ同じである。
C北海道が示す事務スケジュール
平成18年度特養整備に向けた国庫補助金採択の道筋、
・平成16年12月 整備予定の調査(事前に随時網走支庁と相談)
・平成17年度 北海道(支庁、本庁)による事業計画ヒアリング
道本庁における予算計上調整,国への協議事業決定
国のヒアリング
・平成18年度 国庫補助協議事業の内示
内示後、入札・契約・着工
D特養の設備運営に関する基準
H15年度現在の設備・面積、人員、運営の基準などが資料提供された。
2)国(国土交通省)の住宅整備補助事業(桑野)
別添資料にもとづき、【整備資金】公営住宅及び高齢者優良賃貸住宅との一体整備について下記の報告がなされた。
@公営住宅と福祉施設の一体整備
補助制度はない。
前述の制度で説明したように、100戸以上の公営住宅整備には特養などの併設することとされた。この際、公営住宅整備部分には補助があるが、特養等の併設施設部分は補助対象外である。
A高齢者優良賃貸住宅との一体整備
補助制度はある。
高齢者優良賃貸住宅整備においては、共同住宅の共用部分等整備費の内、下記2区分で補助対象となる(詳細別添資料)。
A 共同施設整備の内
高齢者等生活支援施設整備費
・補助限度額 通常戸あたり1,440千円
・地域開放型 戸数の2倍を対象戸数とみなす
・LSA派遣型 戸当り2,399千円。但し、地域開放型として補助対象に追加された戸数分については戸当り1,440千円。
・補助率 2/3
B 住宅共用部分整備費
社会福祉施設等との一体的整備費
・建築主体工事費に0.15を乗じて得た額。
(社会福祉施設等との一体的整備;社会福祉施設等の床面積の合計が延べ床面積1/10以上であるものに限る)
(建築主体工事費;全体の建築工事費から屋内設備工事費及び屋外附帯工事費を除いた額。但し他の国庫補助の補助対象に係る部分を除く)
・補助率 2/3
3)民間の社会福祉施設整備補助事業(石丸)
@大口補助(億円単位)
結論は、補助金獲得が極めて困難。
高齢者福祉施設整備では、日本財団(競艇)、日本自転車振興会(競輪)、日本小型自動車振興会(オートレース)が補助事業を行っている。このうち日本財団は入所施設整備を廃止し在宅サービスのみとなった。日本自転車振興会、日本小型自動車振興会は、介護保険対象施設よりも児童、身体障害者、知的障害者の施設整備に軸足を移しつつあることと、(福)網走福祉協会が日本財団助成施設であり、今回もし同法人が施設整備主体となると過去の補助経緯から、これら2団体からの補助は難しいであろう。
A小口補助
数団体あるが設備に対する補助が中心。
B融資
2団体ある。主体は「独立行政法人 社会福祉医療機構(旧 社会福祉・医療事業団)」であり、同機構の補助基準額の2/3以内で総事業費の90%を固定率、20年以内返済で貸し付け。但し、各年度で融資総枠があり、同機構と所管の厚生労働省に対し事前協議を経た予算措置要望が必要。
他、道新基金の説明。
C利子補給事業
北海道の事業として、上記Bからの融資借入金の利息について1.5%上限で補助される。
(3)施設運営(益村、石丸)の説明
1)ユニットケアの実践課題(益村)
ユニットケアの導入では、施設運営や経営課題よりも、利用者一人ひとりを理解して、個別性の高い介護を中心に据えて推進することが最も重要と考える。
グループホームでは、8人程度の利用者3人〜4人の職員がかかわることで、利用者個々に応じた個別性の高い介護を提供している。一方事業経営面では、人件費や毎日の職員確保など厳しい現状がある。特に看護師の配置が難しい。
特養でユニットケアを導入するとなると現在の職員基準である利用者3人に対して職員1人のいわゆる3:1の職員配置では、十分な介護が難しく2:1に近い職員数が必要となり、施設経営・運営が今以上に厳しくなると考えられる。
2)グループホーム運営から見た課題(益村)
ファミールみどりでは、ターミナルケア(終末期介護)を目標においているが、現実は看護師や医師の協力が不可欠であり、また、夜間等の対応なども考慮すると難しい課題が多い。このような際に、特養等の施設との連携が円滑にできればいいと思っている。また、施設内で全てのことを提供できなくとも、他の公共施設や福祉施設を利用できれば介護の幅も広がり、より利用者満足を高められると考えている。
制度的課題としては、グループホームは介護保険の在宅サービスと位置付けられているが、訪問介護や訪問看護といった他の在宅サービスを導入することができない。このため、介護職・看護職をびっちり配置しなければならず、少人数の職員の休暇や病気の時の代替確保も難しい。
また、要支援の人が利用できず、また入院等の期間中はその部屋を空けて確保しておかなければならない。
これらは、すべて経営上の課題としてのしかかってくるもので、介護保険3年が経過し、介護報酬が見直された現在でも非常に頭の痛いものである。
3)小規模多機能分散型施設と呼人50床増築の比較検討(石丸)
@介護内容
別紙に沿って、戦後の社会福祉政策・制度の経緯とここから生じた介護の課題について説明がなされた。
今の特養における介護の最大の課題は、
・介護技術・内容の技術革新が停滞していること。
・病院モデルの施設建築と運営により、介護の個別性と利用者の自立と生活の継続性が放棄されたこと。
・設置場所が、人里離れたところであることが多く、利用者の社会性、役割を喪失させたこと。
この様な状況を打破すべく少数ながら実践されてきた小規模多機能生活型の介護である事例をもとに制度化されてきたのがユニットケアであり、その発展型として小規模多機能分散型特養が、今提案されている。
A施設経営比較
別紙に沿って小規模多機能分散型整備と呼人50床増築の2類型のシミュレーションについて説明がなされた。
(4)協議内容
各論点の説明からは、小規模多機能分散型の特養整備が、制度、資金、経営の面から非常に困難な目標であることが認識された。一方、将来のあるべき介護、自分達が受けたい介護としては、圧倒的に小規模多機能型の特養で、住み慣れた地域に近い場所であることが共通の意見であった。
そこで、本勉強会ではあくまで網走市の平成18年度特養整備について、小規模多機能分散型特養の整備を第1として、制度、資金、経営の課題を解決すべく検討を進めることとした。なお、最終的な代替案として呼人での既存施設への50床増築も計画化しておくこととされた。
このため、困難な状況を打破して小規模多機能分散型特養へ至る道筋をさらに探るべく、
・PFI(private financial initiative)導入による施設整備の可能性
・厚生労働省の社会福祉施設整備補助金の対象区分等精査
・高齢者優良賃貸住宅整備制度の活用の可能性
・グループホームの課題整理、そこから見た目標施設の課題抽出
・養護老人ホーム等との一体整備の可能性とシミュレーション
・新たなメンバーの参加による事業構想の展開
について論議を深め、より具体的な整備計画方針の立案に進むこととなった。
(5)国、北海道との協議(水谷)
年内に厚生労働省老健局の総務課、振興課、計画課の課長補佐クラスと本勉強会メンバーとの懇談を設定する。
懇談では、小規模多機能分散型特養整備に関する厚生労働省の見通し聴取、網走市と本勉強会が描く特養整備に関する地元の意見提案などを行う。
日程設定後、本勉強会メンバーに連絡し、参加の可否を確認する。
(6)次回までの課題と担当
渡邊 厚生労働省の社会福祉施設整備における小規模生活型特養の補助基準の精査(補助対象整備区分の明確化)
桑野 高齢者優良賃貸住宅との一体整備に関する精査
杉村 PFI導入の可能性の調査
益村 グループホームからの問題提起
石丸 養護老人ホーム等との一体整備特養の事例調査
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あばしり高齢者介護勉強会 要旨メモ
第3回 平成15年10月28日(火)
1、前回の内容確認
・追加検討課題
「PFI」「社会福祉施設整備補助金の精査」「高齢者優良賃貸住宅の活用」「グループホームの課題整理と将来課題」「養護老人ホームとの一体整備」「新メンバーの参加」
2、報告事項
・新メンバー 神内義光、藤村将充、八巻昭一
・講演会案内(11月8日(土)石狩市、厚生労働省中村老健局長)
3、協議検討
前回の論点整理に基づく協議検討。
(1)制度(担当;渡邊、桑野、杉村)
1)厚生労働省の社会福祉施設整備補助金の対象区分等(担当:渡邊)
網走支庁に確認した結果、補助算定にあたってホテルコスト対象部分と公共スペース等について、具体的に「○○室が対象外」というような基準はなく、別紙「個室化・ユニットケア、特養ホームはこう変わる」等を参考にしてほしい。これが国の考え方との回答を得た。従って、推測の域を出ないが補助算定に際しては個別の図面から判断されるものと思われる。
ホテルコストの利用者負担について、現在大きな課題として、生活保護受給者の取扱がある。住宅扶助額は月額23,300円であることから、この額を超えるホテルコストを設定すると生活保護受給者が新型特養を利用できない状況となる。
2)高齢者優良賃貸住宅整備制度の活用の可能性(担当:桑野)
高齢者優良賃貸住宅整備を小規模多機能分散型特養整備との一体整備は可能であると考える。この場合、土地の確保が重要であり、機能面から当然市街地が想定されるが、価格の点や将来の運営収支を考慮すると、遊休地に設置することが最も有利となろう。
高齢者優良賃貸住宅整備に対しては、国土交通省の建設補助と地方自治体による家賃補助がある。家賃設定には特に土地価格の影響がでるので、遊休地の利用がこの面で有利性がでる部分である。但し、家賃補助における北海道の予算措置が現状の道財政から推測すると将来的には厳しいと考えられ、道補助が無くなると網走市の単独補助となり、これまた、市の財政を考えるとリスクが大きい。
整備の要件として考慮しなければならないことは、建設場所、戸数、家賃設定、消防法等である。
藤村より、日専連網走では、空洞化の顕著なAPT4商店街の活性化対策の一つとして、4条商店街地区に高齢者優良賃貸住宅と福祉施設の一体整備の構想を持っていることが示された。
3)PFI導入による施設整備の可能性(担当;杉村)
PFIの概略とPFI法の説明。PFI事業化の現状、事業の性格、事業分野、事業の仕組み、事業方式、事業の基本的流れ、事業の効果について資料にもとづく説明がなされた。さらに、東京都杉並区でのPFIによる今川ケアハウス事業の概略とH15.10.17.現在の公表されている国、地方公共団体の事業一覧が紹介された。
特別養護老人ホーム開設にかかわるPFI導入の可能性については、内閣府PFI推進室に確認した結果として、「特区」の認定を受けることができればPFIの導入は、ほぼ可能と思われるとのこと。また、特養でのPFI導入によるプロジェクトが実現できれば、全国で初の事例になるであろう。なお、特区については平成16年1月の申請枠がある。
(2)整備資金(渡邊、桑野、石丸)
追加情報(石丸)
独立行政法人 福祉医療機構(旧社会福祉医療事業団)の整備資金融資
原則として厚生労働省の社会福祉施設整備補助金とセットであること。
(3)施設運営(担当;益村)
グループホームの課題とそこから見た対象施設の課題
グループホームの基本理念、介護内容、痴呆介護とユニットケアの効果等について資料をもとに説明がなされた。
特に、ユニットケアについて、建物や構造、運営面でも形式的、見た目だけのユニットでは、目指すケアが実現されることはない。利用者と介護者である職員のかかわり方にその本質があることを強調された。
(4)養護老人ホーム等との一体整備の可能性とシミュレーション(担当;神内、石丸)
水谷から、網走市営の養護老人ホーム静湖園の建替えは大場市長の公約のひとつであることが報告された。
神内から、養護老人ホームの制度、利用条件、今後の養護老人ホームの動向について資料にもとづく説明がなされた。ついで、網走市営養護老人ホーム静湖園(定員50人:開設後34年)の改築に当たっての課題として、建設場所(現在は呼人=郊外だが、市街地が良いのか?)、特養との一体整備の可能性、定員の変更等について情報提供された。
石丸から、養護老人ホーム、ケアハウスに関する厚生労働省の社会福祉施設整備補助の概略、一体整備の道内事例(虻田町(福)幸清会「ふる里の丘総合福祉館」「ふる里の丘」)が紹介された。
(5)国、北海道との協議(水谷)
解散、総選挙もあり、厚生労働省との意見交換設定が、11月中下旬〜12月上中旬あたりにずれ込むとの報告。
(6)その他
次回協議の論点
「特区における特養PFI整備」「高齢者優良賃貸住宅の需要」
次回開催予定
平成15年11月25日(火)
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あばしり高齢者介護勉強会
厚生労働省との意見交換メモ
日 時;平成15年11月28日(金)10時15分〜11時45分
場 所;厚生労働省老健局第2会議室
参加者;厚生労働省 老健局長 中村 秀一
老健局計画課課長補佐 岡田 光彦
計画課施設整備第一係長 小林 靖
総務課課長補佐 北波 孝
あばしり高齢者介護勉強会
委員長 中嶋 賢一
座 長 水谷 洋一
委 員 桑野 真行
委 員 渡邊 利明
事務局長 石丸 司
10時15分
厚生労働省中村老健局長表敬訪問。
10時30分
厚生労働省老健局計画課、総務課との意見交換
中嶋より挨拶と勉強会の趣旨説明。
石丸より、第1回〜3回の勉強会の内容と検討経過の説明。
渡邊より、平成18年度を整備予定とする網走市での特別養護老人ホーム50床増床について、市の介護保険事業計画、特養整備枠に関する圏域調整、国の参酌標準と網走市の福祉、介護施策の実施状況について説明。
質疑
渡邊 高齢者介護研究会報告書にある小規模多機能分散型特養などの制度設計、実施時期は、平成17年度介護保険法改正による平成18年度実施を見込んでおられるのか?
岡田 老健局としては、お見込みの通り研究会報告に沿った内容で平成18年度の制度実施に向けて本格的な検討に入っている。
岡田 網走市における特養整備計画を確認したい。
渡邊 平成18年度に50床増やすこととしている。
岡田・北波
平成18年度建築開設であろうか?
渡邊 その予定である。
岡田 すると平成18年度内または平成18年度〜19年度に工期を設定し19年度開設の可能性もあり得ると考えられるが如何か。
渡邊 国庫補助協議によっては、お見込みの可能性もありうる。
(岡田、北波ともに整備年次をかなり気にしていた)
石丸 日経ヘルスケア9月号によると、貴局の方向性として小規模多機能分散型特養の利用定員について19名(特養・短期入所・通所の合計)以下との報道があるが?
岡田 その報道の出所を局としては把握していないし、利用定員を始め運営基準等については、現在局内で検討中である。私見であるが、現在の痴呆性高齢者グループホームの利用定員上限が9名×2ユニットなので、分散型の特徴を考えると、この定員範囲が考えられる。しかし、局内には定員をもっと少なくすることが必要との声もある。
石丸 当会として、小規模多機能分散型特養導入を想定したシミュレーションを特養入所20名+短期入所2名+通所5名で行った。この結果でも持続的経営の点で非常に厳しい予測が出ている。利用定員が合計20名以下となると、初期投資負担からみて施設経営が非常に厳しいことが十分考えられる。利用定員についていま少し柔軟に設定いただくよう検討願いたい。
岡田 先程の繰り返しとなるが、利用定員等の運営基準、設備基準などは現在局内で検討中であり、貴会を始め多くのご意見を伺っている段階である。
北波 運営基準、設備基準などをご提示するまで相当時間を様子と思う。おそらく平成17年度あたりまでかかるのではないか。
石丸 当会では、ユニット部分建設と修繕に伴うホテルコスト(家賃相当分)について、生活保護の住宅扶助限度額である月額23,300円を目処に上限設定をしたいと考えている。レインボーハイツの現利用者50名中に生活保護受給者5名、住民税非課税者19名がおり、巷間伝えられるホテルコスト4万円〜5万円はこれら利用者に非常に厳しいのが現実である。一方、ホテルコストを23,300円程度とすると、先程述べたシミュレーションでは初期投資の元金償還等に加え職員配置を2:1として運営すると、初年度で収支が200万円程度しか残らず経営上非常に厳しいと想定される。
岡田 ホテルコストについては、平成15年4月から社会福祉法人減免の対象とすることを可能としている。これにより、法人や網走市の財政負担は増えるが、生活保護受給者などの入所利用が可能となると考える。在宅の高齢者との費用負担バランスが重要であり、所得等を考慮した応分の費用負担が必要と考えている。
渡邊 小規模多機能分散型特養における介護報酬はどのようになるとお考えか?報道では包括報酬といったお考えがあるとも伝えられたが。
岡田 まだ介護報酬の検討には至っていない。縦割りと思われるだろうが、申し訳ないが介護報酬設定は他課が担当している。
北波 局内でも小規模多機能分散型特養が今の特養の介護報酬と同じとなれば、経営的に厳しいとの認識はしている。
石丸 職員配置基準の中で貴局の見解は出ていないが、夜勤介護職員についての当会の考えをお伝えする。小規模多機能分散型特養において、当会では夜勤介護職員について2名が必要と考えている。レインボーハイツの介護職員の声としても定員が10名〜20名であっても夜勤1名では従事する自信が無いと言う。貴局ではおそらく痴呆性高齢者グループホームでの運営実績から夜勤1名体制を想定されているようであるが、特養の場合には痴呆に加え身体障害を有している利用者が圧倒的であり、夜間の急変対応、救急搬送もグループホームに比べて多いと思われることがある。これらの場合には、夜勤1名では施設に職員不在が生じることとなる。さらに、レインボーハイツの現利用者50名の痴呆性老人自立度ランクV〜Mが82%、障害老人自立度ランクCが32%である。小規模多機能分散型特養においても、痴呆と身体障害がこのような傾向になることが十分に想定される。また、貴局の構想では、小規模多機能分散型特養での終末期ケア実践を重要な柱と位置付けておられるが、そうであれば夜勤者を含めて看護師の配置や医療機関との連携においていっそうの職員配置が求められると考える。
岡田 局としても各種基準設計に際しては、現場のご意見、現状を知りたいと思っていたので、大変貴重なご意見として今後の局内検討の参考としたい。
北波 現状の特養レインボーハイツの位置付けをどうお考えかお聞かせ願いたい。
石丸 4人部屋中心である呼人レインボーハイツは、ユニットケア導入を進めつつも、ある程度現状4人部屋も維持したいと考える。すなわち、経管栄養、終末期などの利用者を考えると極端な話しこれらの利用者のみ(現状13名)でユニットを形成して介護するとして、いかにユニットケアの特性を発揮した介護が展開できるかを正直想像することができないこと。また、これらの利用者からユニットに伴うホテルコストを頂戴することに躊躇があることである。
岡田 ターミナルケア(終末期ケア)が重要ではないか。また医療との連携もかなり必要と思われる。現状レインボーハイツでのターミナルケアはどのようにされているのかお聞かせ願いたい。
石丸 レインボーハイツでは、ご家族に終末期ケアの受け入れを説明しているが、現実には救急搬送を含む最終局面での医療機関への入院がすべてである。これは、地理的に市街地から離れた併設医療機関の無い施設で、最後の看取りの瞬間に間に合わせる医療を行い得ないことがある。
桑野 論点が変わるが、当会では、小規模多機能分散型特養の整備として中心市街地活性化事業と高齢者優良賃貸住宅とのセットでの建築整備が考えられるとして検討を進めている。特に高齢者優良賃貸住宅整備では、特養とのセットが補助金の点からも有利である。また、所得制限が無いので低所得者には市の負担もあるが家賃の補填もある。網走市の年間所得状況の現状では、他地域と比較して低所得階層が多く、公営住宅利者では低所得者が中心となっているので2万円〜3万円の家賃が多くなっている。
岡田 ご説明の件は国土交通省事業のことかと思うが、是非参考とさせていただく。
渡邊 小規模多機能分散型特養は、平成17年度の(介護保険法)制度改正に間に合わないとの情報があるが如何か?
岡田 制度改正には間に合うようにする。
水谷 網走市には、廃業した病院やホテルがある。資源の有効活用と初期投資を抑制する観点からも、このような施設活用を含めて街づくりの観点からも、貴局の小規模多機能分散型特養構想のモデルケースとしてお考え願いたい。
岡田 大変貴重なご意見として承る。また、皆さんと我々がお互いにアイデアを交換したりして各種基準づくりなどを進めていきたいのでよろしくお願いする。
北波 私としても同様に考えており、現場からのアイデアや情報をいただくとともに、局としての考えも伝えていきたいと思っている。また、平成15年4月の厚生省令改正で設備基準の緩和を進めたところであり、最低基準を今以上に厳しいものとすることはないようにと考えている。
渡邊 建築資金の制度融資の件として、社会福祉医療機構による資金融資は国庫施設整備補助金とセットでなければ利用できないと北海道から言われているが如何か?
北波 現在はお見込みの通りで基本はセットである。制度融資もあるが、現下の状況では市中金融機関からの融資も検討しては如何か。
(会一同沈黙)
渡邊 施設整備国庫補助では、具体的には建物のどの部分が補助対象で、どこが補助対象外かについてお聞かせ願いたい。北海度網走支庁に確認したが「具体的な箇所の記述はない」旨の説明を受けた。
岡田 (厚生省令該当部分を示し)「1、ユニット」にある居室・共同生活室・洗面設備・便所が補助対象外である。
渡邊 これら以外の部分の補助算定はどうなるのか?
岡田・北波
設計図面に基づいて北海道との協議となる。
桑野 建物の構造についてである。小規模多機能分散型特養は木造での建築が可能かどうか?
小林 省としては、平成14年度から建築基準法のみの制約としている。
木造等の表現はなく、耐火構造もしくは準耐火構造のいずれかであればよいということ。
(桑野:私見としてこの説明は、特養は防火対策もあって事実上鉄骨以上と思われる)
石丸 現在、特養の設置根拠法令である介護保険法と老人福祉法とで設備や人員配置基準に相違があるが、小規模多機能分散型ではどうお考えか聞かせ願いたい。
岡田 小規模多機能分散型特養では、本体施設の一部とすることを想定している。施設長は一人が自然と思う。
北波 現状よりも厳しいものにはしたくない。
石丸 繰り返しになるが利用定員基準については是非とも柔軟な基準としていただけるようお願いしたい。
水谷 最後になるが網走市に小規模多機能分散型特養を整備すべく、既存の公営住宅など公共施設や民間施設の有効活用を積極的に検討してみたいので、今後ともお互いにアイデアや情報を交換していきたのでよろしくお願いする。
岡田・北波・小林
局としても制度改正に向けて現場の皆さんと意見交換やアイデアを出し合っていきたのでよろしくお願いする。
中嶋 謝辞
渡邊 11/26報道によると「介護保険事務交付金が2004年度廃止」とあるが、今見通しは如何か?
岡田 小泉首相が示した国の補助金1兆円削減を受けて行うものであり、ほぼお見込みの通り一般財源化する。
10時45分 意見交換終了